厚生労働省

知って、肝炎

活動報告

2023.05.17杉良太郎氏が藤沢市を訪問し、肝炎対策を呼びかけ「肝炎ウイルス検査を受け、自分の肝臓の状態を知ってください。」

5月17日(水)に、健康行政特別参与である杉良太郎氏が神奈川県藤沢市を訪問し、鈴木市長らと懇談を行いました。

■杉氏「感染症という病気について正しく理解することが大事です。」

懇談の中で杉氏は、「ご自身の健康状態については人任せにせず、自分の体の状態を知っておくことが大切です。肝炎ウイルス検査を受けることで、ウイルスが体内にいるのかを知ることができますので、検査をしっかりと受けていただきたいです。また、最近はアルコールや脂肪肝が原因の肝炎も増えてきていますので、ウイルス性肝炎と共に、飲みすぎや食べ過ぎにも注意していただきたいです。」と話し、
続けて「肝炎ウイルスを治療せずに放置したまま病状が進行すると、肝がんになってしまう可能性もあります。ウイルスを早期発見するためにも検査を受けることが大切です。また、女性の方は、子宮頸がんや乳がんに関する検査も受けてください。」と、治療はもちろんのこと、まずは検査を受けることが健康への第一歩に繋がると話しました。

更に、肝炎以外の感染症についても「最近は、梅毒の患者数が増えてきています。こういった感染症を分かっていても知らないフリをしたり、避けて通ってきた方もいるのではないでしょうか。肝炎も含めてですが、感染症という病気について正しく理解することが大事です。」と話しました。

鈴木市長は、「藤沢市は“やりたいことが見つけられる・実現できる街”にしようと思ってます。やりたいことが出来るように過ごすためには、体と心の健康の両立が大切です。藤沢市は健康寿命日本一を目標に掲げております。この肝炎プロジェクトを通して、これまで以上に肝炎対策や健康対策について市民の関心を高めていきたいです。」と、市民の皆様が健康に対する意識を向上出来るような対策に取り組んでいくことを伝えました。

また、同席した阿南保健所長は「藤沢市のHIV・梅毒検査は週に1回匿名で行っています。当初は電話予約のみでしたが、昨年9月からLINE予約を導入したところ、若い世代の方々の検査数が増えました。市民を対象とした肝炎ウイルス検査に関しても、今までは申込み時に個人情報を取得していましたが、今年の4月からは、HIV・梅毒検査と同じように匿名で行い、陽性の場合のみ、治療のために個人情報を取得するという流れに変更しました。このように検査のハードルを下げ、検査を受ける方を増やすことによって、感染症予防に繋げていきたい。」と述べました。

■横浜市立大学附属病院 小林氏「不安な事があれば、肝臓の専門医へ直接電話相談ができます」

藤沢市訪問には、この他に医師会等の医師も出席しました。神奈川県の肝疾患診療連携拠点病院として指定されている、横浜市立大学附属病院の小林氏は「肝臓の相談窓口を設置しており、どなたでもお電話いただくと肝臓の専門医と直接話すことが出来ますので、肝臓について心配事があった際に、医師と直接話すことによって患者さんの不安を軽減させることが出来ます。」と一人で不安にならずに、専門医に相談できる環境づくりをしていることを話しました。また、「消化器内科以外の科とも連携し、二重チェックをすることによって、肝炎ウイルスの陽性の方を見逃さないように努めています。」と肝炎の完全な克服に向けて医師同士でも対策を行っていると述べました。

これを受けて杉氏は、「細かく対策を進めてくださっていて、取り組みがとても丁寧ですね。このような取り組みを他の県や市にも発信し、全国的に広がっていけば良いなと感じました。」と話しました。

■開催概要

催事名:藤沢市訪問
日時:2023年5月17日(水) 14:00~14:50
開催場所:藤沢市市役所
出席者:
藤沢市長 鈴木 恒夫 氏
厚生労働省 健康行政特別参与 杉 良太郎 氏
厚生労働省 健康行政啓発活動対策推進官 簑原 哲弘 氏
厚生労働省 健康局がん・疾病対策課 肝炎対策推進室長 岡野 和薫 氏
公立大学法人横浜市立大学附属病院
国際臨床肝疾患センター 小林 貴 氏
健康医療部長 齋藤 直昭 氏
藤沢市保健所長 阿南 弥生子 氏
藤沢市医師会 公衆衛生・病診連携担当理事
(医療法人篠原湘南クリニッククローバーホスピタル院長) 鈴木 勇三 氏
藤沢市民病院 副院長 岩瀬 滋 氏