現在、わが国で問題になっているのが、B・C型肝炎です。肝炎ウイルスのキャリアはB型が少なくとも約110万人、C型は約90万人いると推定され、また、肝炎を発症している患者さんは、B型が約19万人、C型は約30万人と推定されています。
B型肝炎 | C型肝炎 | |
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キャリア数※1 | 約110~120万人(推定) | 約90~130万人(推定) |
患者数※2 | 約19万人(推定) (慢性肝炎 約15万人/肝硬変・肝がん 約4万人) |
約30万人(推定) (慢性肝炎 約21万人/肝硬変・肝がん 約9万人) |
肝炎を予防するためには、肝炎ウイルスに感染しないようにしなければなりません。わが国では肝炎の知識が国民に普及していない状況の下で、多くの肝炎ウイルスキャリアが、感染の自覚がないまま日々を過ごしていることが問題視されています。
肝がんの原因の約80%が肝炎ウイルスといわれています。肝臓は「沈黙の臓器」といわれ、もしもウイルスに感染していても、自覚症状がないまま病気が進行する恐れがあります。
そして、ウイルスに感染しているかどうかは検査を受けないとわかりません。
ウイルス性肝炎は今日、多くの原因ウイルスと感染経路が判明し、発症の仕組みも解明され、さまざまな治療法が研究・開発されています。
もし、肝炎ウイルスに感染していても、早期に適切な治療を行うことで、肝炎を治癒し、あるいは肝硬変や肝がんへの悪化を予防することが可能なのです。
肝炎ウイルスの検査は採血のみです。皆さんのためにも、周りの大切な方のためにも、必ず一度は検査を受け、早期治療につなげなければなりません。