厚生労働省

知って、肝炎

活動報告

2023.07.04世界・日本肝炎デーに向け、「健康デー2023」を開催
中学生と一緒に考える“健康”のこと

「知って、肝炎プロジェクト」は、2012年より、肝炎に関する知識や肝炎ウイルス検査の必要性を分かりやすく伝え、あらゆる国民が肝炎に対する正しい知識を持ち、早期発見・早期治療に向けて自ら積極的に行動していくことを目的として活動しております。
厚生労働省では、世界肝炎デーと同日である7月28日を日本肝炎デーと定め、今年度はこの日を含む7月24日(月)から7月30日(日)を肝臓週間とし、全国で肝炎に関する普及啓発活動を行います。
その一環として、7月4日(火)に「知って、肝炎プロジェクト・健康一番プロジェクト 健康デー 2023」が東京都文京区の郁文館中学校で開催され、厚生労働大臣の加藤勝信氏や、厚生労働省 健康行政特別参与の杉良太郎氏、肝炎対策特別大使の伍代夏子氏をはじめとする計5名の大使・スペシャルサポーター等が出演しました。健康デー2023は、第1部を郁文館中学校の全生徒に向けたダンス教室を、第2部は生徒と一緒に健康について考える意見交換会を行いました。

■加藤大臣 「全ての人に、少なくとも人生に1回は肝炎ウイルス検査を受けていただきたい。」

加藤厚生労働大臣は、肝臓が重要な役割を持った臓器であることを話した上で、「B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルスに感染すると、肝硬変や肝臓がんを引き起こす危険性があるため、人生で1回は肝炎ウイルス検査を受けてしてほしい。」と肝炎ウイルス検査受検の重要性を述べました。
また、「近年は、運動不足や食べ過ぎといった、食生活や生活習慣に起因する肝炎も課題である。」とし、適度な運動や、健康管理を行うことの大切さを語り、ダンスを通して国民の健康づくりを応援する「健康一番プロジェクト」を推進していることを話しました。
最後に、「今回のイベントを契機に、皆さんが、そして社会において健康づくりがしっかりと前進をしていくことを強く期待したい。」と挨拶を述べました。

■杉氏 「肝臓は、悪くなっているということに気付かない沈黙の臓器です」

杉氏は挨拶の中で、「肝臓は、痛くもかゆくもなく知らない間に悪くなってしまいます。皆さんの年齢で肝炎という病気について少しでも関心を持っていただくことが、今後大事なことだったんだと思う日が来ると思います。」と自身の健康について知ることの大切さを伝えました。

また、第1部では郁文館中学校のダンス部、GOLD世代(※)のダンスチームが2チームステージでダンスを披露しました。GOLD世代のダンスを見た会場の学生は、「65歳以上とは思えないです。自分が65歳になったときにこんな風に踊れるように、今から健康に向けて頑張っていきたいと思います。」と驚いた様子でした。
杉氏は、GOLD世代のパフォーマンスに対し「上手い下手ではなく、このエネルギーが大切なんです。ここで踊るために、みんな自分の健康と向き合っています。こうやってみんなの前で踊る事、人に見られることも健康に繋がります。この後のダンス教室では、みんなで一緒にダンスを楽しみながら健康を意識してほしいです。」と話しました。

※シニアの事をGood OLD(古き良き/いい形で年を重ねている)という意味を込め「GOLD世代」と呼んでいます。

■伍代氏「1番怖いことは、感染に気付かないことです。家族にも肝炎ウイルス検査を勧めてください。」

伍代氏は、自身がC型肝炎のキャリアであったことを伝えたうえで、感染経路について「血液で感染するので、不衛生な場所でピアスを開けたり、タトゥーを入れる際に、不衛生な針を使いまわしたことにより、知らないうちに感染していることがあります。」と話しました。続けて、「1番怖いことは感染に気付かないことです。気が付いた時には、肝炎よりも重い別の病気に移行してしまっているかもしれないです。早いうちに感染に気が付けば、C型肝炎は飲み薬で治せる時代になりました。長生きするためにも、自分の体を知るということはとても大事なことです。1度でいいので肝炎ウイルス検査を受けていただきたいと思います。帰ったら、家族にも勧めてください。」と話しました。

■EXILE TETSUYA氏「ダンスを通じてみんなで健康になりましょう。」

EXILE TETSUYA氏は、「今日はみんなで“健康について考え、知識をつけ、肝炎ウイルス検査を受けに行こう”という気持になるような時間にしたいです。みなさんが健康について向き合っていただける機会になれば嬉しいですし、僕たちと一緒にダンスを通してみんなで健康になりましょう!」と話し、ダンス教室を開催しました。

ダンス教室には、EXILE TETSUYA氏、GENERATIONS関口メンディー氏、AKB48中西智代梨氏の3名が登場しました。
EXILEの楽曲である「Choo Choo TRAIN」のロールダンスなどをレクチャーした後、実際に音楽に合わせダンスを踊りました。
学生のダンスを見て、関口氏は「みんな、最高でした!」と伝え、中西氏も「楽しみながら運動できるっていいなと思いました!」と感想を述べました。
また、TETSUYA氏から学生へ向けて、「楽しかった人?」や「ダンスが苦手だなと思っていたけど実際やってみると楽しかった人?」と問いかけると学生は「イエーイ!」と大きな歓声で答え、大盛り上がりで終了しました。

■郁文館中学校iPクラス3年生と意見交換会を開催

第2部は、肝疾患専門医の是永匡紹氏より、肝炎についての事前授業を受け、健康問題について調べた生徒らが学習発表を行い、大使、サポーターらと意見交換を行いました。

発表を受け郁文館高校の卒業生でもある関口氏は、「この発表をするにあたって、沢山勉強されたと思います。知らないと、その物事について深く考えることができないし、知らないものは怖いと思います。何事も興味を持って、知って、行動して、理解をするということを、学生の皆さんが、このように積極的に行ってくれると、世の中がもっと良くなるはずです。学生がこんなに勉強してるのであれば、自分たちも勉強しなければならないと考えさせられました。
学校の先輩としてとても誇らしいです。」と学生の学習成果への感想を述べました。

続いて、“病院に通院したほうがいいと思う不調があった際、実際に病院に行っている人が3割程度しかいない”という発表を受けた中西氏は、「私も多少頭が痛くても、頑張ることがみんなのためだと思って頑張りすぎてしまい、結局体調を崩したことがありました。この発表を聞いて、これからは辛いと思ったら、無理をしないようにしていきたいと感じました。」と話し、続けて「肝臓のがんや病気と若いうちから向き合い、知っていただくことで、がんになる人が1人でも少なくなってくれることが私の願いです。若い世代の皆さんが自分たちで調べて、スピーチしてくれたことが嬉しかったです。」と伝えました。

更に、肝炎だけではなく”精神面のための運動習慣について”を発表した学生に対し、伍代氏は、「肝炎について本当によく調べてくださっていました。ストレスをためずに、心身ともに健康でいられることはとても大事なことです。ストレス発散のための朝ラジオ体操など、日常的に身体を動かすことには私も大賛成です。」と学生の提案を称賛しました。
また、「杉さんと結婚して24年くらいですが、私の目には杉さんは、純粋で『何で?』を探求する人に映っています。同じように純粋な心、探究心を皆さんにも感じて感動しました。優しい心を忘れず、生きてください。」とエールを送りました。

■杉氏「意識1つ1つが重なって大きな問題を解決していくと思います。」

全ての発表を受け杉氏は、「今日の皆さんの熱意ある発表は、“みんなが健康になってほしい”という思いで、周りの人のために発表しています。今回発表までに考えたような“なんで?どうして?”が未来の発展につながるので、今後も周りの人たちの役に立っているという意識を持ち、いろいろなことを発表してほしいと思います。」と述べ、続けて「自分で見て、自分で聞いて、自分で判断をすることがこれから成長していくうえで1番大事な事だと思います。心を尽くさなければ何事をやっても絵空ごとです。未来のために心で示すことを忘れないでください。」と伝えました。

最後に、生徒を代表して感想を求められた浅川さんは、「例えば20歳の人に話を聞いて、何を思い、何を感じるかで、“自分が20歳の時はこうしよう”という目標が決まると思います。だから、もっと幅広い年代の人と話をして、自分がこれからどうやっていくかを思い描きながら過ごそうという意思が決まりました。」と意見交換会を通して感じた思いを話しました。
同じく根津さんは、「杉さんが気持ちが大事という事を教えてくださったので、みんなと頑張って、発表ができて本当によかったなと思いました。幅広い年代の方の話を聞くのが好きで、風景を想像することで、自分の知見が広まるので、今回お話を聞けてすごく参考になりました。」と感謝を伝えました。

■開催概要

催事名①:「知って、肝炎プロジェクト」健康デー2023 ダンスイベント
日時:2023年7月4日(火)
会場:郁文館中学校 体育館
出席者:
厚生労働大臣 加藤 勝信 氏
厚生労働省 健康行政特別参与 杉 良太郎 氏
「知って、肝炎プロジェクト」肝炎対策特別大使 伍代 夏子 氏
厚生労働省 健康クリエイター EXILE TETSUYA 氏
「知って、肝炎プロジェクト」スペシャルサポーター GENERATIONS 関口 メンディー 氏
「知って、肝炎プロジェクト」スペシャルサポーター AKB48 中西 智代梨 氏
GOLD世代ダンスチーム FOREVER CHANCE
GOLD世代ダンスチーム GOLD DRAGON
郁文館中学校 全校生徒 560名

催事名②:「知って、肝炎プロジェクト」 健康デー2023 意見交換会 -一人ひとりが自分の健康について考えるために必要なこととは?-
会場:郁文館中学校 教室
出席者:
厚生労働省 健康行政特別参与 杉 良太郎 氏
「知って、肝炎プロジェクト」肝炎対策特別大使 伍代 夏子 氏
「知って、肝炎プロジェクト」スペシャルサポーター GENERATIONS 関口 メンディー 氏
「知って、肝炎プロジェクト」スペシャルサポーター AKB48 中西 智代梨 氏
郁文館中学校 iPクラス (※) 19名

※郁文館中学校iPクラスとは
環境問題、経済不安、少子高齢化、労働生産人口の減少…
このような問題・課題だらけの時代を生きる世代を引っ張っていくリーダーを養成するために、『日本、そして世界の未来を切り開き、
新たに創造する人材を育てるリーダー教育』の実現に向けて、立ち上げられたクラス。