2025年9月29日(月)に愛媛県の人間環境大学にて、健康一番プロジェクトサポーターのMaasa氏が、肝炎や若者を中心に感染が拡大している梅毒などの性感染症対策について、「効果的なPR方法」と「キャッチコピー」の2つのテーマを学生の皆さんとディスカッションしました!

愛媛大学医学部附属病院の医師である行本氏は、東京都内で梅毒の感染が過去最多ペースで増加している現状に触れ、「性感染症は本人だけではなく、パートナーや妊娠中の胎児にも影響を及ぼすことがあります。たとえば妊娠中に梅毒に感染すると、赤ちゃんに先天的な障害が生じる可能性があります。また、治療を怠ると心臓や血管への影響、失明など重篤な症状に発展することもあります。」とリスクについて説明しました。さらに、「一度感染したからといって再感染しないわけではありません。多くの性感染症は何度でも感染するリスクがあるため、症状が出た場合は自己判断せず、パートナーと相談のうえ速やかに検査、治療を受けることが重要です。」と早期発見・早期治療の重要性を強調しました。
性感染症の検査は保健所でも受けることができ、匿名かつ無料で検査を受けられる場合もあります。保健所は身近な場所にあることが多く、近隣の保健所情報も紹介されました。
性感染症に加えて、肝炎についても解説がありました。行本氏は、肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、70%以上の機能が失われても自覚症状が出にくいことを説明し、正常な肝臓と病変肝臓の違いを画像でわかりやすく紹介しました。また、「肝炎はアルコールや脂肪肝、ウイルス性肝炎など様々な原因で発症します。特にB型・C型肝炎は血液や体液を介して感染し、慢性化のリスクが高いとされ、母子感染や性行為、輸血が主な感染経路です。感染予防には正しい知識と検査、治療が欠かせません。」と訴えました。
講義の最後に行本氏は、「“自分は大丈夫”と思うことは危険信号」、「知識と行動が感染症からあなたを守る」、「検査は恥ずかしくない」と学生たちに力強くメッセージを送りました。感染症は誰にでも感染する可能性があり、差別や偏見ではなく、正しい知識と適切な行動が予防の鍵であることを強く訴えました。


<PR方法>
・イメージキャラクターを作る
・LINEスタンプを作る
・SNSで広告を発信する
・マッチングアプリに広告を出す
・頭に残るような啓発音楽を作り、ネットミームを狙う
・人が集まる場所で集中的にPRする(ポスター、電光掲示板など)
・検査を受けた人に何かプレゼントを渡す
・電車内に啓発キャッチコピーを出す
<キャッチコピー>
・「関係ない!」は命取り
・ビジュも健康も爆アゲ↑
・早めに気づけば自分を守れる
・まだ間に合う健康への第一歩


ディスカッションの感想について、Maasa氏は「心理学を学んでいる学生たちらしく、キャッチコピーや表現方法に独創性がありました。ストレートに伝えるものもあれば、思わず笑ってしまうような言い回しもあり、どれも目を引く内容でした。」と語りました。
日米両国で生活しているMaasa氏は、「アメリカでは性感染症について、友人同士でカジュアルに話す文化があります。」と紹介。性感染症が依然としてタブー視されがちな日本において、こうしたプレゼンテーションを通じて「自分の健康は自分で守る」という意識を広げることの重要性を強調しました。
さらに、「このPR方法やキャッチコピーなら、自分も検診に行くかもしれないな、と感染症を“他人ごと”ではなく、“自分ごと”として考えることが大切です。」と、学生たちに力強く訴えかけました。

催事名:
肝炎・性感染症ディスカッション in 人間環境大学
日時:
2025年9月29日(月)
開催場所:
人間環境大学(松山道後キャンパス)(〒790-0825 愛媛県松山市道後樋又9-12)
出席者:
「健康一番プロジェクト」サポーター Maasa 氏
愛媛大学医学部附属病院 行本 敦 氏